健康保険の任意継続
社会保険の任意継続とは「会社を退職しても、現在の健康保険を継続することができる制度」です。会社を退職するとこの任意継続を利用するのか、国民健康保険に入るのか、家族の扶養に入るのかの選択をし手続きが必要です。「何も加入しない」はできません。また、継続できるのは健康保険だけなので、厚生年金は継続できません。
任意継続をするためには下記の要件を両方満たす必要があります。
①資格喪失日の前日までに健康保険の被保険者期間が継続して2か月以上あること
②資格喪失日から20日以内に手続きをすること
20日以内と期限が短いので、退職が決まったら任意継続するかどうかは早めに検討しておいたほうがいいでしょう。
任意継続をすると、健康保険の切り替えをせずに配偶者や家族を扶養にいれることができるので、扶養が多い場合は国民健康保険よりも全体で払う金額は少なくなる場合があります。
注意点は、今まで会社と折半していた保険料が全額自己負担になる、なので収入次第では国民健康保険よりも高額になる場合があります。また、任意継続は最大2年間しかできないのでそこも注意が必要です。
任意継続は今まで「本人希望による申し出」では資格喪失できませんでしたが、令和4年1月以降はこの「本人希望による申し出」での喪失が可能になりました。具体的には任意継続被保険者が喪失の申し出を提出し、協会けんぽが受理した日の属する月の翌月1日に喪失になります。
会社を退職し、任意継続するのか国民健康保険に入るのか、家族の扶養になるのか、支払う保険料等自分にとってのメリット、デメリットを考えて選択しましょう。