建設キャリアアップシステム「技能者」カード

 建設キャリアアップシステムを登録すると、それぞれの技能者がカードを持ち、そのカードに資格の情報や就業履歴の蓄積されたり、どの技能者がどの現場で何時間働いたのかがすぐに見れるようになります。

 このカードは持っている資格や就業年数等で能力評価し、4つのレベル(白→青→シルバー→ゴールド)に分けられそれぞれカードの色が違います。
 白色は見習い技能者、青色は中堅技能者、シルバーは職長、ゴールドは高度なマネジメント能力を有する技能者と区分けされています。いずれは工事に入る際の賃金単価もカードのレベルで変わる可能性もあります。
 建設キャリアアップシステムが普及した場合、元請企業が下請企業を選定する際に、ゴールドカード保持者が多い企業を信頼して、仕事の受注に繋がることも考えられます。そうなると企業は今まで以上に従業員確保に専念するでしょう。

 建設業は若年層から人気がなく、人手不足に悩んでいますが、その原因にはキャリアパスが見えづらく、キャリアを積み、能力を身に着けたとしても適正な評価を得られないことがありました。ですが、建設キャリアアップシステムを活用することで、技能者は、現状の自分の能力レベルを目に見える形で確認でき、自分でキャリアアップを把握することも可能です。また、蓄積されたデータを基に客観的に技能者の能力が評価されるため、技能者の処遇改善にも繋がります。

 メリットも多い建設キャリアアップシステムですが、2024年4月以降に登録したり、初めてレベル判定を受けると、今までの経験は一切カウントされません。どれだけ経験のある職人の方も白色のカードからになります。2024年3月までに登録、レベル判定を受ければ過去の経験(一番古い資格の取得日等)からの年数が蓄積されます。このカードは申請してすぐに手元に届くわけではないので、早めの準備、申請をオススメします。

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