建設業の月給制
建設業では、現在60%以上が日給制になっています。しかし日給制から月給制への移行は確実に進んでいます。職人が長期的に安定して働く為には、必ず必要になってきます。
そもそも職人が率先して土日も現場に出ていたのは、「いつ働けない日が訪れるかわからないので、働けるときに働いておかないといけない」という理由からでした。自分自身の怪我や病気、天候問題、会社都合など、現場に入ることができない日はいつだって訪れる可能性があるので、不安の中で止むに止まれず土日も現場に出ていたという側面もあります。しかし、このような不安定な労働環境では人は続かず、ましてや若い人材も入ってきません。これからは建設業であっても月給制にして、安定した給料を受け取れるようになることが求められています。
他産業と比較しても圧倒的に高齢化が進んでいる建設業で、若い人材の確保を本気で考えるなら、「若い世代がなぜ入らないのか」「なぜすぐ辞めてしまうのか」等を真剣に検討、分析する必要があります。その中で若い人材が得に注視しているのが「安定した雇用」です。まさに月給制の移行は安定した雇用への第一歩となります。月給制にすることで、企業側も毎月の労務費の目途がたちやすく、有給休暇の消化も促しやすくなります。月給制への移行は急に行うのではなく、段階を踏んで従業員にも理解してもらい行う必要があります。スムーズに移行できるように、顧問先の社労士に相談しましょう。
建設業の廃業が増える昨今、業界で生き残る為に月給制への移行で、他社との差別化を図り、事業の発展に繋げましょう。